鳴り響く救急車のサイレン 耳障りな車のクラクション 川の如く流れる車は 一時 心臓が止まったかのように 流れを止める 歩く人々は 音と呼応するように 軽く振り向く 再び息を吹き返した川は 人との接触を畏怖する人間のように ひどく無機的で愛想がない いつしかサイレンの音は 私の元に届かなくなった それでも耳のずっとずっと奥で 耳障りなクラクションの音だけが いつまでも私を支配していた