ある旅人に会った 身なりはボロボロだった でも心が光を放っていた 眩しすぎて直視できなかった 己の弱さも強さも解っているようだった 彼が羨ましく思えた 私にはない何かを彼は持っている ある旅人に尋ねた 何の為に旅を続けるのですか 長い旅路で何を得ましたか 旅人は笑って答えた そんなに知りたければ 旅に出てみては如何でしょう、と ある旅人と別れた 彼は橙の夕陽に包まれていった 彼の背中は、いつまでも私に笑いかけていた これから私は、私の旅へ出てみようと思う まずは、あの夕陽に会いに行こうと思う 私らしい旅と、出会ってみようと思う ―ある旅人となった―