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おきわすれたようにして

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道ばたの隅に咲く
こぼれ落ちたように咲く
花のびらをなでる
水で薄めたような赤の色
体の中を駆けめぐってから
淡い夕焼けを眺めるイメージ
軽く触れ触れられる
あってないような感触
なんども
何度も確かめる

そうしているうち
まるで私が横にはいない
かと言わんばかりに
花は独りごつ
寂しいと
涙して本音をこぼすので
私は小さく苦笑する
ゆっくり肩の力を抜く

その後はいつも同じ
最後に花のびらの裏側
丁寧になぞりゆき
その場を後にしてしまう
なんとなく
さようならは勿体なく思い
あげることはしない

その代わりとして
今日にかき集めた
わずかばかりのほほえみを
置いてゆく

おきわすれたようにして






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