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ヤドカリの家々 (0.99KB)

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目前に広がる大海原
空を旋回するとんび
大きな太陽
アスファルトを介して
海岸沿いを
波打ち際を
海を眺める
僕

ワンボックスカーが横切る
ボディの白
塗りたくられた奇妙な世界観を弄ぶ
記憶の中
それは揺らめいて
霞みゆき
時の流れに逆らわず
色褪せて
薄れていく

風が海の匂いを運び
僕の周りを流れるように
頼りなく一周してから
   また明日
と告げて離れていく
遥か遠く海の向こう側
異国の匂い
鼻をかすめた錯覚
宿る郷愁の念

唐突にヤドカリを
思い浮かべる
思い浮かべて
波に乗るサーファーと
重ねてみる
重ねてみて
一人楽しむ
心楽しむ
今この瞬間を

ヤドカリとサーファーは
いまひとつ上手く重ならない
それでも僕は十分に
満ち足りた思い
心地よさを覚える
波の音に身を委ね
胸のうちの一部を
仕方なく海に預ける

預けた上で
耳を澄ませば
あのサーファーも
寄せて返す波も
僕の心音も
大切な何かを奏で
伝えようとする
貴重な一弦に思えてくる
不思議なくらい強く
そう思えてくるから

まぶたの栓を抜くようにして
心静かに
こころしづかに
力をほどいていく

色も音も
しまいには僕でさえも
もとのそれでは
なくなってゆくような
淡い喪失感

そんな一時の感覚に
心を寄せながら
僕はもうじきに訪れるであろう
黄昏時を待っている

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◆ 2008年 − 海底のラブソファ

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◆ 竹 − 腕の中で咲かせて

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