トップ手引き私紹介日記帳作品集リンク連絡箱

ライン (4.75KB)

雪の涙 〜recollection〜 (1.38KB)

ライン (4.75KB)
雪に不慣れな子どもたち
ときたまに降る雪を一目見た途端
目を輝かせて外へ飛び出してゆく
触れ合いにゆく
まるでクラスに
新しい転校生がやって来たかのように

すると雪たち
はしゃぐ子どもたちをこころよく歓迎する
しんしんと降り注いで喜びを表現する
まるで久方振りに出会えた
我が子であるかのように

*

そういえばはじめて
舞い落ちてくる雪に触れた
触れられた
とき
あまりにも早く溶けて消え去る
雪というものの存在を知り
無性に物足りなく
侘しい気持ちになったのを思い出した

あの頃には気付けなかったけれど
今思えばあれは雪たちなりの不器用な優しさ
だったのかもしれない
たった一つの命を賭して
自らが犠牲となって
私たちが
生きているものが
温かな存在であるということを
伝えようとしていたのかもしれない

*

子どもたちの無邪気な笑顔
はしゃぎ声を心ゆくまで
愉しみながら
慈しみながら
そっと
両手を空へとかざす

凍える風の冷たさ
控えめな雪の冷たさ
の中にある確かな温もり
人のそれとよく似た
思い遣り

ようやく出逢う

雪たちも同じくらいに
あたたかかったということ

*

現実と思い出は見事に重なり
繋がり
一つになって
すーっと淡く溶けてゆく
奥深くへと落ち込んでゆく

私の心 一番の底の部分
すっかり冷え切っているところ
静かに落ち着く
そして理解する
気付いてしまう

優しさとは何であるのかを

*

雪のような存在になりたい

つま先から頭の天辺までを持ってして
そう強く願わずにはいられなくなる

冷え冷えと澄んだ思い
頬を伝い 流れる
地面へと落ちる
その前に
風がさも大事そうに
受け止め 運び 置く

わずかに湿ったアスファルト

私は本当に少しだけ
それを憎らしいと思う

拍手する - 管理人が嬉しく飛び跳ねます (288B) 感想を伝える - 管理人が喜び走り回ります (166B)

ライン (4.75KB)

作品集選択へ戻る

□ 最近の作品集 − 瑞々しく愛は

□ 全作品集 − それでも足跡は残るから

◆ 詩集 − 魅了された流れ星

◆ 2008年 − 海底のラブソファ

◆ 夜 − 約束は数え切れない

◆ 梅 − どうしても文に残したいこと

ライン (4.75KB)

あたまてびきわたしにっきさくひんつながりてがみ

inserted by FC2 system