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どこでもないところ (1.1KB)

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異世界からの旅人が
どこでもないこの作品に不運にも
迷い込んだとしても
それでも
呼び鈴は正しく鳴るだろう
余所余所しく
の向こう側には
いつでも弾む音符が綺麗に整列し
待ち詫びているからだ

久方ぶりの客人を招き入れる心臓は
嬉しくてたまらない
という様子で指揮者に従うだろう
ポップだろうが
クラシックだろうが
ジャズミュージックだろうが
ヘビーメタルだろうが
立派に
気持ちよく演奏してみせるだろう
そのくせ
あくまで瞳に映る様子では不器用に努めるのは
肌色だからだ
客人の好む色が肌色だからだ

人見知りする指先は
桟に埃の積もり積もった窓を
地味に
雑巾で拭き続けているだろう
それを見た両肩は
指先を嘲り
窓を豪快に押し開いてしまうだろう
ただし
さすがの両肩も客人には優しいので
終始
暖かく迎え入れることを心がけてくれるだろう

喉仏は鶯のようになめらかに歌い
瞼は水辺を
白鳥のように洗練された踊りで
舞ってみせるだろう
そうして
目尻は
一途に
ひたむきに
部屋の隅で照れの含みを愛するだろう

文は音もなく綴られ
暖炉にはそっと
薪がくべられるだろう

そうして
旅人は文に目を通すたび
ふくよかに
微笑んでくれることだろう

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