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落ち葉にも似て (1.42KB)

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それは落っことされて
忘れ去られたまま
行き場なく
風に吹かれ
遊ばるるものだ

それは時代を経て
損なわれ
終ぞには
枯れ果ててしまうようなものだ

*

 無垢の少年はそれらを拾い集めては
 大事に掻き抱いて
 時代を歩いた

 薄汚いと笑われても
 邪魔だと罵られても
 諦めなかった
 少年は少年という若さで息絶えるその瞬間まで
 いくつもの時代を越えた
 拾い集め続けた

 しかし
 幼き頃から多くを救おうと望んだのがいけなかった
 大層に立派な志ではあったが
 生き急ぎ過ぎたのだ
 少年が抱えるには
 問題はあまりに大き過ぎたし
 それらは本来
 大人が抱えるべき問題であった
 少年がすくすくと育ち切るまで
 大人は彼を守るべきだったし
 彼は大人から守られるべきだった
 また
 大人は彼から学ぶべきであった

 少年は延々と拾い続けた
 少年はどんな光景を目にしても
 どんなに醜い心情に触れても
 決して最後まで諦めようとはしなかった
 だがやがて
 少年の心には極小のひびが入り
 やがて亀裂となり
 割れた
 砕け
 粉々になった
 風化し
 小さな粒子は風にさらわれた

 少年は消え去り
 またいくつかの時代を経て
 少年は忘れ去られた

 それでも
 少年の思いは世界中の大空を駆けたいと望んでいた
 まだ無にはなれないのだと歓迎を拒んだ
 そうして
 さらにいくつかの時代を経て
 少年は―

*

それは枯れ果てて
存在すら認められなくなった挙句に
生まれ変わり
再び落っことされるようなものなのだ

つまりそれは
完全に消えてなくなってしまうようなもの
ではなかった

*

 小さな粒子は
 数え切れない時代を越え
 世界中へと散らばっていった

 そこでそれぞれの光を吸収し
 人々の優しさを感じ取り
 あらゆる物に宿り
 大きく成長し
 膨らみ
 強固になり
 何度でも砕けた

*

 そう
 何度でも

*

 しつこく
 何度でも

*

 何度でも

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