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雨後の虹 (1.02KB)

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雨後
利休鼠の羽織は緒をゆるめ
日輪の眼光を秘なる裸身へと引き寄せた
一筋の天道が
嬰児の腕(かいな)のように、にゅるりと伸びる
さらりさらり
と衣服の擦れ、滑る音色が反響する
次第にあらわになっていく
裸出した肌膚
に付着する水の精は目映いプリズムに姿を変え
刹那、視界を爽やかに奪っていく

*

ふくよかな指先が
露骨な好奇心をもって濡れそぼる肌膚を徒に弄べば
湿り気を帯びた感覚は我一目散にと
彼方にある、桃源郷への夢路を急ぐ
アルカンシエルの乳房はすべらかな喜悦に震え
我を失い
たまらず七匹の蛇を牢獄から解き放った
久方振りの娑婆の空気を
七匹の蛇は各々ありったけに吸い込み、雄雄しく膨んでゆく
常磐色の繁みは処女の恥じらいを
小さな潤んだ瞳に宿し、いじらしく揺れた
アルカンシエルの乳房はAmen Oyu Mi(ェメンオュミィ)という唄を歌い
水の精は一時、良き観客の役割を務めた
円弧状の喜悦が分解していく様を
干上がりゆく肌膚はさも遣る瀬無さそうに見据えながら
日輪の諸腕に抱かれている
夥しいセイを貪り
やがて疲れ、薄暮の彼岸にて浅い眠りに就いた

*

婀娜っぽい色香が月の御船(みふね)からこぼれ始めると
秘なる裸身には藤紫の羽衣が
そっと、かぶせられた

パツ、パツ

とよく乾いた余韻とともに、肌膚は再び濡れそぼる
頃、あられもない夢を愉しんでいる

 藤紫の羽衣が裾をめくりあげ
 しなやかな指先にされるがままに愛撫される
 夢

 円蓋状の愉悦と潤沢とを超越する中で
 月暈(げつうん)の諸腕に強く抱き締められる
 夢

*

星々の落涙が
羽衣の生地を音もなく流れ落ちるとき
艶のある深みは一体に充満する
藤紫には徐々に濃紺と乳白とが足され
うっすらと月虹の模様が浮かび上がった
アルカンシエルの花唇(かしん)は一匹の巨大な蛇を受け入れ
N An Air O(ンァンェアォ)という神秘的な一節をくちずさむ
濡れそぼる肌膚は熟眠の中で
月の御船に幾度も抱かれる
無尽蔵のセイに浸かり
やがてくたびれ、深更の淵にて没の眠りに就く

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